【疑問】酒類の提供の重要さって?
度重なる緊急事態宣言やまん延防止対策の一環で、「種類の提供の禁止」「飲食店の時短営業」がニュースになっていきました。そこで、ふと疑問に思ったことが、
『酒類でどれだけ儲けているのだろうか?』
ということです。この記事ではそこを検証していこうと思います。
【目次】酒類が儲かるポイント3選
原価率が高い
居酒屋などでは一杯500円程度でビール、ハイボールやサワーが販売されています。これらの原価や原価率がどれぐらいかと言うと
・ビールは150円~200円/杯(原価率30%)
・ハイボールやサワーは30~50円(原価率10%)
ちなみに、『適正原価率』と呼ばれるものがあり、経営を行う上では30%程度を基準に考えることが多いです。なので、適正原価率という観点から、ビールはまさに30%ほどで、ハイボールのサワーの10%は店側の儲けが多いことが分かります。その他、ワインや日本酒についてはブランドによって価格幅がかなり広いため、銘柄を確認するのが良いかもしれません。
提供コストが低い
酒類を販売するには免許が必要となり、未成年への販売などで責任が生じるものの、提供のコストが低い商品と言えるでしょう。
・賞味期限が長い
・グラスに注ぐだけで安定した品質
賞味期限はビールで約9か月、缶チューハイで約1年と言われます。さらにアルコール度数が高くなれば、何十年ももつ酒類も少なくありません。食品を扱う飲食店にとって、廃棄の心配も少なく「管理のしやすい商品」として強い味方と言えるでしょう。また、アルバイトなどを雇うことも多く、グラスに注ぐだけでオペレーションが非常に簡単です。また、グラスに注ぐことでほどよく炭酸が抜けて、缶のままより美味しく感じる効果もあります。
相乗効果が得られる
アルコールを摂取すると判断能力は落ちるため、店側にとっては様々なメリットが得られます。一言で言うならば
・客単価が上がる
に尽きるでしょう。ツマミとして料理の注文が増えますし、そういう料理はほとんど原価が低く儲けが多いです。また、酔ってくれば、普段より大量の注文、滞在時間が長くなるなど、食事に比べて支払う料金が高くなります。店側にとっては、客単価が上がることは利益につながります。(本当は回転率も考える必要がありますが、、)
以上のように、「酒類の提供禁止」は飲食店にとって大打撃になるのは間違いなさそうですね。また、お酒だけでなく「楽しい空間や時間」を提供しているのでそこの付加価値にお金を払う人が多いのかもしれませんね。逆に、飲み会という場所が苦痛な人にとっては、決してコスパの良いお金の使い方とは言えないかもしれませんね。