【ニュース】「保健師らは過労死寸前」埼玉の保健所職員の訴えを聞いて

コロナ禍の保健所を実態を明らかにするニュースが報道されました。埼玉県越谷市保健所の方が実名で記者会見を開き、「保健師らは過労死寸前」と訴えかけた。すでに労働基準監督署に通報し、市も対策に乗り出した。

問題点① 過労死ライン

4~8月の時間外労働が月平均で80時間を超えた職員が13人に上ったとある。過労死ラインの一つに「2か月間ないし6か月間にわたって、1か月あたりおおむね80時間を超える時間外労働」があります。しかし、数字上の問題ではなく

2日間で2時間しか寝ていない。体調を崩すまで休めない。

という発言からサービス残業の可能性、そしてコロナ対応の精神的な負荷を考えれば、よりブラックな環境です。

問題点② 三六協定

時間外労働の上限を定めた労使協定が結ばれていたが、「現場職員に十分に周知されていなかった。」とあります。しかし、本来は過半数代表が民主的な方法で選出され、周知されなければならない法律です。破れば労働基準法106条違反となります(30万円以下の罰金)。

全国の保健所に波及すべき

コロナ禍の緊急事態では、保健所の方々は使命感や責務を感じて市民のために働いていらっしゃることと思います。しかし、緊急事態的な働き方は1年も2年も続けられるものではありません。労働者が声をあげなければ変わらないのが日本の現状です。今回の訴えが全国の保健所に波及することを願っています。

※公的な機関ですらこの程度の労働管理しかできないのだと改めて感じました。厚生労働省にはもっと頑張ってほしいですが、そこが一番のブラック環境なのかもしれませんね。